桃色恋模様




「待ってたんだ♪もう、30分も待っちゃったよ。」

「・・・神谷?」


ん?この子・・・


あ!!
ロングストレートヘアーだ!!


なんて考えてるうちに、卓のベタベタくっついてるし。


だめだめ!!
卓から離れて!!


そんなこと、もちろん言えなくて。


ただ、見てることしか出来なかった。


「ねえ、卓君、この人だあれ?」


ロングストレートヘアーは、アタシのことを指差しながら言う。


むき~!!

元ヤンキーのアタシが黙ってられると思って!?


「あんたこそ、誰よ!!」


アタシは大声で言い返してやった。


妹の言うとおり、ロングストレートヘアーは男が絡むとすごい。


「あんたさ、卓君の彼女でもないのに、くっつかないでくれない?」

「はあ?あんたこそ・・・」

「卓君はアタシのものなの。」


・・・アタシのものって。

付き合ってるって事・・・?


卓を見ると、目が合って。


何?

もしかして、卓が変だったのって、これ・・・?


アタシを傷付けないためとか。

そんなために、卓は優しかったの?


・・・なんだ。


なーんだ。