桃色恋模様




「た~く~!!」


翌朝。

早速見つけちゃいました、愛しの卓君。



「おっはよ♪」


アタシがそう言って、卓の腕に抱きつくと、


「え。なんで。」


なんて、またまた冷たい一言。


「なんでって、何が?」


とりあえず、理由を聞いてみる。

したら卓が、


「だって昨日・・・」


なんて言ってきて。


物事ハッキリ言う卓なのに。

昨日、の後、言葉を濁した。


「あ、昨日の事なら、気にしないで。急に、アタシもどうかしてたんだよ。」

「・・・昨日のことなんだけ――」

「彼女じゃないのにね!!」


昨日、アタシが勢いあまってしてしまった事のフォローに必死で。


卓が何か言いかけたことなんて、気付かなかったんだ。