桃色恋模様




・・・とかなんとか言ってたアタシはどこに行ったのか。


只今、一人で家路を歩いております。


ロングストレートヘアーの子と卓が一緒に歩いてて。

いつも下駄箱には、一人で来るのに。


しかも、その子と話してる卓は、アタシと話してるときと、全然違くて。

口調なんかも、アタシにはボケとか言うくせに。

あの子にはそんな言葉一切使わないで。


アタシはショックで。


思わず卓に、

「その子・・・誰?」

なんて聞いちゃって。

「別に誰でもいいじゃん。」

なんて、卓は相変わらず冷たくて。


いつもと同じ。

そうなんだろうけど、今のアタシには耐えられなくて。


「・・・だよね。アタシ、彼女じゃないもんね。」


そんな一言を言って・・・逃げてきました。


はあ。
自己嫌悪。


「バカみたい。あんなこと言ったら、もう終わりなのに。」


アタシは彼女でもなくて。

しかも、友達でもなくて。


・・・アタシと卓って、何だったんだろう。


あんなに毎日頑張っても、こんなにあっけなく終わっちゃうのかな。


思わず涙が溢れて。


「卓のバカ。」


好きなんだよ、バカ。