「あ、それと、水樹の部屋は二階だから。
まあ名前探せば分かるよ!
それじゃあね♪」

幸也はそう言うと自分の部屋に戻っていった。

いい人だな。

あたしはこの時、見た目で判断するのはよくないと思った。

それにしても…

挨拶したのはいいけど、みんなあたしに見向きもしないのは気のせい?

それどころか、よろしくの一言もないよ?

おかしい…。

これから先、あたしはちゃんとここでやっていけるのだろうか?

そんな不安を胸に、二階へ向かった。

「中羽…中羽…中羽…
あった!」

自分の名前を見つけ、ドアを開く。

カチャ…