今日、あたしが入学する『清徳学院高校』の入学式。


あたしの家は大家族だから親に負担をかけないように猛勉強して学費、入学金免除の特待生制度を利用して入学。



新しい制服に身を包み緊張しながら駅まで自転車を走らせる。
チャリンチャリンと自転車のベルがなったので後ろを振り向いた。


「よっ」


幼なじみの高橋愛仁(まなと)が声をかけてきた。


愛仁とは家が隣同士


「愛仁か」

「なんだよ。お前かよみたいな。」

「よくわかってんじゃん(笑)」

「幼なじみに冷たい亞唯ちゃんですねー」

「キモッ」

「キモッだって!亞唯ちゃんたらひどいー」

愛仁はおかまみたいなしゃべり方をして泣く真似をした。

「はいはいすいませんねー」

「お前も、今日入学式か。」

いきなり、話しが変えた愛仁。

「そうだよー。愛仁も?」

「おう。いやー楽しみだな」

満面な笑みでホントに楽しみなようだ。