苦しくて、愛おしくて




あー失敗した。借りてくんじゃなかったかも。


なんて思っていたら
スッと奈央の手が俺の視界を覆う。

「…中坊にはまだ早かったなコレは」

中坊っていっても俺ももう中3。

性の知識もあるし、クラスではもう初体験を済ませている奴だっていた。

だからこそ

そういう子供扱いは、今一番腹立つ。


「あんなん別に、みんなやってることじゃん」


なんならウチの母親もやってるよ。


そこまで言ってやろうかと思ったけど

思った以上に奈央が俺の発言に
動揺したのが分かったから止めた。