苦しくて、愛おしくて




でもその一瞬の体操服をその小学生は見逃さなかったみたいで「きたな」と、自分のことは棚に上げたことを言ってきたのだ。


「いやそっちの方が汚いし」

「うるせえ」


なにそれ可愛くな。

さっきのことでイライラしていたのもあった。

だからつい私は、言わなくていいことまで口走ってしまったのだ。


「なに、いじめられてんの?」




言ってからすぐハッとした。