「は?誰、お前」


田中くん…?


「戸田川、お前、いい加減にしろよ!」


バキッ


何かを殴った音が教室に響いた。


「田中くん!?」


「「きゃー!!」」


悲鳴が聞こえる。


田中くんが樹希亜くんの頬を殴ったのだ。


「お前、彼女いるくせに、女と遊んでっ…何してんだよ!相手の気持ち考えろよ!」


「やめてっ…田中くんっ…」


私が田中くんの腕を掴んで、止めようとしても振り払われた。


「伊瀬恋羽。お前、我慢するなよ。」


え…?