だから、自分の気持ちの引き潮すら解んなくて、でも彼女が解るくらいに彼女のこと好きじゃなくなってて。 なんなんだよ、クソッ……。 「痛ぇなーー……」 メモをクシャッと丸めて、くず入れに放る。 「はー……」 渡していた合鍵はポストに入っていた封筒に入ってて、それ以外の彼女のものはなくなっていることに今更気づく。 わざわざ、取りに来たのか。 <ごめんなさい、別れよう。荷物を取りに行くから待ってて。君の部屋の合鍵も返します。> <合鍵は送ってください。荷物も、送りますから。> あーー、痛い。