目が覚めると、私は見知らぬ部屋にいた。

「…あれ?ここ…どこだ?」

きちんと整理されていて、青と黒で統一されたきれいな部屋…。
そんなことをぼーーっと考えていると
カチャリと目の前のドアが開き、数か月前までは毎日、部活で見ていた知っている顔がのぞいている。

「…あれ?なんで克樹(かつき)センパイ?」

すると克樹センパイは苦笑いをしながら、

「あれっ?じゃねーだろ!命の恩人に対して!」

「あ、そっか、克樹センパイが助けてくれたんですね」

克樹センパイは眉を下げて「そうだよ」と笑っている。
久しぶりの先輩の顔を見ていると、克樹センパイはまた一段とかっこよくなったみたいだ。