空メール ―The sky mail―


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通常授業がスタートして、そこそこクラスの人たちとも慣れ始めてきた頃。

ハルとわたしのメール交換もほぼ毎日のようにしていた。


『好きな食べ物は?』


『好きな歌は?』


『何することが好き?』


『てか、実際何歳なの?』


くだらない質問や趣味の質問。

なんとなくハルもわたしも質問は一日に一つ。

毎日毎日少しずつ、ハルのことを知っていくのはわたしの楽しみになっていて。

もっとハルのこと知りたい。

わたしのこと知ってほしい。

返信が来ないときは夜も眠れないくらい……というのは嘘だけど。

次の日はソワソワして、授業も耳に入らなかったし、携帯を離せなかった。

毎時間の休憩時間に新着メールが着てないのか確認するのは当たり前。