**-- other side Four --**



――マジ?


「そ、そっ、それってほんと?」


また俺の欲望のバロメーターはグンッと伸びた。
しかも慌てすぎて噛み噛みになる始末だ。


なんだか雪ちゃんにも小峯栞にも踊らされているような気がしてきた……。


「ほんとですよ?何があったのかは知りませんけど、悪酔いするくらいならパーッと4人で盛り上がりましょ!」

「そうだね」

「じゃあ、25日にまた!」

「また!」

「あっ、そうだ!栞ちゃんは私のほうから誘っときますんで、当日まで秘密にしといてください!」

「はぃ〜、了解です〜」


『ピッ』


電話の時間、およそ2分。
その短い間で、俺はバンジージャンプ並の高低差のところを上り下りした気分だった。


俺は、上を向いてホッホッと息をはいた。


白い息は、たちどころに消えて見えなくなる。


――なんだか分かんないけど、元気出てきた!


俺は会社での事なんて吹っ飛ぶくらい、ウキウキとした気分で家へ帰った。