**-- Three --**
『ええ。大罪を犯した方です。間もなく法によって裁かれます。私はそのお手伝いをしています』
「そうですか」
ワタシは、怖いはずなのになんだかワクワクしていた。
「ちなみにその人はどんな罪を」
『申し上げられません』
「ではあなたのお手伝いとは?」
ワタシは質問を変えた。
『そうですね、その方が余計な苦しみを味わうことのないように、タイミングに合わせて火を吹き消すというものです』
「はぁ」
メルヘンにオカルト要素が加わるとこんな感じなんだなとワタシは思った。
『ほら。フーッ』
そして、沼の精はなんのためらいもなくワタシの目の前で蝋燭を吹き消した。
『でも残念です』
「何がですか?」
『私たちの仕事にも種類がありまして。私が神様から頂いたお仕事は、罪人や命をまっとうする方の最期を看取ることなのです』
「へぇ、そんなお仕事が」
『ええ、まあ』
沼の精は、火の消えた長い蝋燭を見てそう言った。


