2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-

 
**-- other side
     Twenty one --**



香織の言いたいことは分かる。
分かっているつもりだ。


最後に栞に俺が夢に向かって頑張っている姿を見せよう、そう言いたいんだろうと思う。


でも俺は、栞の死を覚悟はしているけど……まだ諦めたくない。


来年まで生きるんだ……もっと長く生きるんだと、そう思いたい気持ちもまだ捨てきれていない。


現実の栞はどんどん悪くなる一方だけど、でも俺は……。


覚悟ができてるなんて、それは香織が俺を買い被っているんだ。


俺の家の墓に入れたいとか葬式を出してやりたいとか、口では覚悟を決めたようなことを言っていても、気持ちがついてこないのが実際のところだ。


覚悟はしていても、完全に覚悟はしきれていない……。


だって栞はまだ生きている。


変なことを言っているのは自分が一番よく分かっているけど、それでも俺は、こんなふうにしか思えないんだ。


いや、ただそう思いたいだけなのかもしれない。答えの出しようがないんだ……。