**-- Fourteen --**



ようやくラッピングまで終わったときには、終電ギリギリの時間。


急いで電車に飛び乗って、なんとか部屋まで帰ることができた。


チョコの効果なのか、この日は寝つきがよかった。


シャワーを浴びたあと、布団に入ってすぐに眠ることができた。


机にチョコと並べて置いてあるプーさんマスコットを見るたびに、直貴からのメールを思い出して笑ったりもした。


直貴には「早くテストの結果が知りたい」なんて言われていたけど、あの場での作り事。


結果なんてないものだから、答えようがなかった。


なんとかはぐらかして、バレンタイン当日までプーさんのことは悟られないようにしていた。


こんなことに楽しみを感じられるのもバレンタインにドキドキするのも、みんな初めてのこと。


ワタシの人生の選択は間違いじゃなかったって、そう思える瞬間だった。


明日を楽しみに生きられることなんて、直貴に出会わなかったら死ぬまでなかったかもしれない。


そう思うと、よく眠れた。