**-- Eleven --**
――どういう意味だろう?
ワタシは首をかしげてしまった。
たった今までビービー泣いていたくせに、やっぱり女はプレゼントやサプライズに弱いんだ、なんて冷静にツッコんでいるワタシ。
直貴にしがみついて泣かせてもらったおかげで、ワタシは落ち着いていた。
「俺の勝手な理由付けだけど、栞は月みたいなんだ。泣いたり怒ったり、ちょっと笑ったりのワガママな姫」
「……ワガママは余計なんじゃない?」
ワタシがそう言うと、直貴はフッと笑って次の言葉を話す。
「それに、かくれんぼが上手なおてんばな姫」
「ちょっと……姫はやめてよ」
直貴が2回も“姫”なんて言うから、ワタシは顔が赤くなっていくのを感じた。
直貴はまたフッと笑って、かじかんだ手でネックレスを取り上げながら続きを話す。
「それでいて、ほんとにあまのじゃくな姫。家来の俺は、いーっつも姫のご機嫌取りだ」
「引っ越し屋さんはワタシの家来だったんだ」
ワタシは少し笑った。


