**-- Eleven --**
なかなかリボンを解かないワタシにしびれを切らした直貴は、自分でリボンを解きだした。
「なんで開けないのさ」
直貴は、少し膨れっ面をしてワタシに言う。
「……だって」
――だって、うれしすぎて開けられないよ。もったいなくて開けられない……。
ワタシがそう口と心で反論しているうちに、直貴はリボンを解いて蓋(フタ)を開けようとしていた。
「ほらっ」
直貴が開けてくれた箱の中には、まん丸の半透明の石がついたネックレス。
「この石、なんだか分かる?」
そのネックレスに目を丸くしていると、直貴はワタシの驚く様子に満足そうに笑いながら聞いた。
ワタシはその石が何か分からなくて、首を横に振った。
「ムーンストーン」
「ムーンストーン?」
ワタシはおうむ返しに聞いた。
「そう。日本語に直すと月の石。石が持つ意味とか力とかは分かんねぇんだけど、栞みたいだと思って。そう思って買ったんだ」
「……ワタシ?」


