わたしは「今のところ絶対的な怪物をやつける方法はない、だからニューヨークにいる市民を出来るだけ避難させ完全に封鎖し、強力な戦略核爆弾を落とすしかない」と思う。
勿論逃げ遅れた一般人は犠牲になるが、今回は相手が相手だ。そう思い通りにはいかないのはしかたないことだ。あとはみんなにベストをつくってもらいましょう。
「長官どうか封鎖令を出してください、お願いします!!」とベーブは付け加えた。
「残念だが、しかたないことだ、封鎖令をニューヨークに出す。」
この命令を聞いて、三部隊は同時にヘリーに乗り込み目的地に向かって出発した。長官は命令を出したあと、何か後悔の念に馳せただろうか、小さな教会に向かった。
すると、補佐官も司令部から姿をうせた。どこへ行ったのでしょう?
運良く長官の親衛隊が補佐官の保身として一部を遣わされた。補佐官もこのことを知っている。だからこそ今は慎重になっているかもしれない。補佐官のプロフィールを教えよう。
補佐官ベーブ・ルイスは小学校の時から優等生で心優しい少年だった。イェール大学法学部をA評価で卒業し、アメリカ合衆国国防総省に二十三歳で入り、そのうちみるみる頭角を表した。三十歳の若さにして、地球防衛軍長官補佐官として抜てきされ現在に至る。なんて輝かしい経歴でしょう。さらに、ベーブ・ルイスは優れた政治手腕を持っているだけでなく、抜群的な経済感覚も兼ね備えている。
これだけすごいと、補佐官を完璧な人間に思えてくることは誰しもがもつ感覚だ。なぜなら、彼は大学の時から勉学に励む傍ら当時の最新技術である遺伝工学に目をつけ、ここにビジネスチャンスを感じ、大学で生物専攻の仲間に打診してベンチャー企業を立ち上げた。

