「……俺か。」
3人の視線を感じた。
自分が自己紹介する……ってこと忘れてた。
完全に受け身姿勢だった。
「3年、神無月 澪緒。
一応……ギターとベース どっちも出来……ます。
よろしくお願いします⁇」
やっぱり、渇いた拍手。
っていうか、ずっくん 携帯イジってるし‼︎
「レオさん、レオさん‼︎
身長何センチなんですか⁉︎
ってか、カッコいいっす‼︎」
アイが目をキラキラさせながら 俺に迫ってきた。
「身長⁇
前、身体測定で測った時は……確か、181cmだったと思う。
カッコいい……か⁇
お世辞だとは分かってても 嬉しいよ、ありがとう。」
……。
俺がアイに言われたことを否定してから、沈黙が続いた。
俺、何か 悪いことでも言ったか⁇
いや、言ったから 皆 黙ってるのか⁇
「ところで……さ、名前とか 決まってんの⁇」
「まだです‼︎まだ、決まってないです‼︎
折角、高校生でバンド組むから ハッチャケてるような感じの名前にしたいなー……って思ってます‼︎
なんか、青春してそうな感じの名前‼︎」
話しかけたら、ちゃんと話してくれるんだな。
「……そうなんだ。」
アイ、元気が良すぎて なんか 圧倒される。
「何か、良い案ありますか⁉︎」
「いや……あんまり、思い浮かばない。」
正直に、思い浮かばない。
俺、ネーミングセンスとか 全くないからさ。
だから、俺がバンド名を決めたりするのは 辞めておいた方が良いと思う。
割とガチめに。



