Five seconds ー恋が始まる5秒前ー





「お茶が溢れますよ」


取り上げられた湯飲みは、本当にギリギリのところだった。


「先生」

「はい」



向かい合った私達。


絡まる視線。



まるでこの世界に、私と彼の二人だけしかいないような気持ちになる。


「どうしました?」




次に言いたい言葉が見つからなくて、しびれを切らした彼が催促してきた。