「お茶が溢れますよ」 取り上げられた湯飲みは、本当にギリギリのところだった。 「先生」 「はい」 向かい合った私達。 絡まる視線。 まるでこの世界に、私と彼の二人だけしかいないような気持ちになる。 「どうしました?」 次に言いたい言葉が見つからなくて、しびれを切らした彼が催促してきた。