迷える私と時を視る彼。





「その人も幽霊ですか?」






しばらくたって私の口から出てきたのは間抜けな言葉だった。


他に思い付かなかった。


女の人はそんな訳ないじゃないと首を横に振って、おどけた口調から一変、真剣な目になった。




「イヤだわ。その人ははちゃんと生きているわよ。友達はいてもずっと独りぼっちなの。だからあなたに助けてほしくて」




 
一人ぼっち。
 



その言葉に私は揺らぐ。