迷える私と時を視る彼。





「ねえ、起きて」



誰だろう。


声が聞こえる気がする。




「起きなきゃこちょこちょするよ」


「いや!って誰?」



飛び起きてみたら知らない人。


開いたままだった窓から入ってきたのだろうか。



黒髪がきれいで魔女のようなワンピースを着た人形みたいな人だった。



「不法侵入です。警察呼びますよ」



私の言葉に女の人は笑ってとんでもないことを言った。