その男は、確かアッシュベージュという色だったと思う…ひときわ目立つ髪色をしていて、私でも分かることは、彼がこの場を制していること。 思わず離れたちぃは、完全に敵と認識したようで睨みつけている。 「だ、れ……?」 「お前は今日から俺のモノだ」 名前も知らないその男は、私に向かって宣告した。 「……ッツ」 声が出ない。