「ちょっとやめてよ」



「……怒らないでって」



「美人に抱きつかれて嫌な視線浴びるのわたしなんだけど?」



「無自覚…」



その時だった。


多分。



人だかりができていた掲示板がさっと二手に分かれて、どうしたと思った頃には目の前に立っていた男。