MAD LOVERS




「おう、なつめ行くぞ」



気だるそうに校門にもたれ掛かって待っていた中野。



「…ちぃがいるから」


「あ?」



「…ちぃごめん行くね?」



私の隣をするりとぬけだして、中野が差し出した手をなつめは握った。



恋人同士にしか見えないはずなのに、二人の間の空気には違和感がある。


「やぁ、初めまして」



「…あんたは…中野の手下」