今にも殴りきってきそうな隣にいる女を押さえつけて、冷たい目をこちらに向ける。 「お前の怖さも、孤独さも、全部俺が抱えてやる」 「……ど、して」 なつめは明らかに動揺した。 瞳が揺れている。 「俺を誰だと思ってる。お前は俺のモノだと、さっき言っただろ?」 好きとか愛してるとかではなく、こいつは俺の“モノ”。 磁石のNとSが引き合う様に、俺たちも引きあった。