クロス【短編】






『なんとなくです』






『それはだめだよ。


私が優生くんの物を借りてるんだから。


借りたものは返さなきゃ。』




ぴしゃりと言うと優生くんは、はぁと大きなため息をついた。





『何そのため息』




『はぁ。


先輩、そこは察してくださいよ』





『は?


察するってなにを』






『先輩はほんとに頭がまわりませんね』





優生くんは呆れたように笑いながら、私に言った。