ウソのコイビトになりました





「ありがとな」


「ううん」


帰り道、優夢には感謝をしなきゃだな、と思い礼を言った。



「ビデオ『お誕生日おめでとう』って、もしかして、兄貴とコソコソしてたのってこれだったのか」


「うん。なのに陽斗くん勘違いしちゃうんだもん」



頬を膨らませて言う優夢。
その姿は可愛いとは思うがそれ以上の感情はなかった。



優夢、俺らはすれ違ってただけだったんだな。



「…ねぇ、陽斗くん」



突然、優夢が話を切り出した。



「前みたいに戻りたいって、付き合いたいって言ったら、付き合ってくれる?」


「なんだよ急に」


「急じゃないよ。私別れてからもずっと好きだったんだよ?」


驚いた。もう好きじゃないと思ってた。



「俺もずっと好きだった。
…だけど、ごめん。俺今好きな奴がいる」