ウソのコイビトになりました





「………私は、陽斗くんの彼女じゃない」


「………ゲームでも彼女は彼女だ」



「違う!」




『陽斗くんの彼女じゃない』


その言葉が俺の胸に突き刺さる。



確かにゲームだけのカレカノだ。
だけど、ゲームだとしたもお前は俺の彼女だろ?



なんで、そんなに、否定するんだよ。



「私は……」


そう思っていると、朱里が口を開いた。
その目には薄っすら涙で潤んでいる。




「……陽斗くんが……好き、だよ」



……………は?



「………だから、ゲームは終わりだよ。私は彼女でもないよ」


「………」


俺にはもう返せる言葉がなかった。
ゲームという唯一の関係さえ切られた。




「だから、行きなよ。陽斗くん、逃げないで」



朱里は顔を笑顔でそう言った。
今にも泣き出しそうな笑顔で。