*** ある雨の日。 俺は傘を忘れたらしい優夢を見つけた。 あの時はまだ優夢が好きでチャンスだと思い、彼女に近づいた。 「傘をねーの?」 「っ…べ、別に…九条くんには関係ないでしょ」 俺に声をかけられ少し驚いた顔をしたと思うと、すぐに目をそらしそう言った。 その態度が、その言葉が、俺の心に刺さった。 「傘やるよ」 「いらない!」 そう傘を突っ返される。 だんだん少しもこっちを見ようとしない優夢に、上手く行かない関係に腹が立ってきた。