ウソのコイビトになりました





「………私は、陽斗くんの彼女じゃない」


「………ゲームでも彼女は彼女だ」



「違う!」


そこまで言うなら



「私は……」



最終手段にでるよ。



「……陽斗くんが……好き、だよ」



ゲームを終わらせる。



陽斗くんは驚いた顔をした。



「………だから、ゲームは終わりだよ。私は彼女でもないよ」


「………」


陽斗くんにはもう返せる言葉がなかった。
逃げ道なんてもうなかった。



「だから、行きなよ。陽斗くん、逃げないで」



私は顔を上げ精一杯の笑顔でそう言った。