「安い女だな」


「それでも、いいの!」



来週の土日が終わって次の日の終業式には、この関係は終わっちゃう。



その前に、陽斗くんとの思い出作りたいんだもん。



それって、お金では買えないものでしょ?



本当の彼女になれないなら、せめて最後くらい嘘でもいいから、カップルぽいことしたい。



「じゃ、日曜日はカップルぽいことしてやるよ」



「楽しみにしとけよ」と、少し意地悪に笑って頭をポンと撫でた。



そんな陽斗くんに胸を高鳴らせながら、笑顔で「約束だよ!」と言った。