「あ、あり、が…」



助けてくれたお礼を言いたいのに、涙と震えで声が出ない。



そんな私を見て、光くんは私を抱きしめた。



さっきの感覚が蘇り体が強張る。



だけど、光くんの温もりは私を安心させるものだった。



「大丈夫大丈夫」



そう言いながら、背中をさすってくれる。
その手に安心して、少しずつ震えが収まっていった。