ウソのコイビトになりました




「彼氏が親友とキスしたんだよ?なのに、私の事好き?そんなわけないじゃん!」


「私は、本当に好きで……」


「嘘ばっか!本当は恨んでるんでしょ!?恨んでるなら……ムカついてるならそう言ってよ!
………怒られた方がずっといいよ……」


「優夢……」



今にも泣き出しそうな優夢に、思わず手を伸ばす。



しかし少し触れると優夢はビクッとして、私の手を跳ね除けた。



「優しくなんてしないで!」



優夢に初めて拒絶された。



「私の気持ちなんて何も知らないくせに…!」



そう言うと、優夢は走って屋上から出て行った。