ウソのコイビトになりました




「…んかいは……のよう?」



旧校舎に行くために校舎裏の通路を通ろうとした時、小さな声が聞こえた。



「お前と話したくて」


「私はもう話すことない!帰る!」



通路を歩いていくと声が次第に鮮明になってきた。



カップルの喧嘩かなんか?
何か通りにくいな…。他でやってよ…。



「待てって」


「やだ!九条くん離して!」



…………え?〝九条くん〟?