ウソのコイビトになりました




バイトが終わり、いつものように光くんと帰る。



「足、大丈夫?」


「え?なんのこと?」


「少し左足庇ってるでしょ」



左足は突き飛ばされた拍子に軽くひねった。



バレないようにしてたはずなのに、バレてる……!



「大丈夫だよ!」


「嘘でしょ。乗って」



そう言うと光くんが私の前にしゃがんだ。



おんぶってこと!?
むりむりむりむり!



「い、いいよ!本当に大丈夫だし!」


「ダーメ!ほら、乗って!」



結局断るにも断りきれず、乗せてもらった。



光くんの背中は温かくて、私はいつの間にか眠っていた。



家に着いて、光くんに起こされるまでずっと眠っていた。