ウソのコイビトになりました




「家帰る?もし、帰りにくいなら、また泊まってもいいよ」



光くんはそう言ってくれた。
だけど…



「ううん。帰るよ」



これ以上迷惑かけるわけにはいかない。
それに…



「私は陽斗くんの家政婦だから」



借金を肩代わりしてもらって、家も住ませてもらってるのに、家政婦っていう仕事を放棄するわけにはいかない。


どんなに気まずくても、会いたくなくてもね。



光くんはそんな私に「そっか…!」と微笑んでくれた。