すると、優夢に呼び止められある物を渡された。 「なんで、優夢がこれを?」 それは、陽斗くんの傘だった。 「昨日、九条くんに貸してもらったの。だけど、今日休みだったから渡せなくて。朱里ちゃん彼女だし、バイト終わりにお見舞い行くかな、と思ってさ!」 「お願いできないかな?」と不安そうに首をかしげる優夢に「わかった」と返した。 昨日びしょ濡れで帰ってきたのは、優夢に傘を貸したからだったんだ。 それだけ聞けば、陽斗くんは優しいって話で終わるんだけど……。