「城之内美晴さ〜ん」


そんな事を話していたら、名前を呼ばれた。

「みぃちゃん、こんにちは」

「あ、沙希ちゃんこんにちは」

「今日は私が担当するね」

「うん、お願いします」

「みぃ、調子はどう?」

「つーくん。いつもと変わりないよ」

「じゃぁ、診ていくよ」

つーくんの目が一気に真剣になった。

血圧、体温、聴診、貧血の確認……

私にとっては一つ一つがドキドキする項目。

「みぃ。ちょっと貧血出てるんだよね。、辛くない?」

「う〜ん……あんまり感じてないかな……」

「でも、あまり無理はしないで。みぃが気付いてなくても、身体は正直だから」

「………分かった」

「葵、頼むな」

「はい」

二人の結束は、固いから無茶出来ないな〜。

思わず苦笑いがこぼれた。

「みぃ、鉄剤出しておくね。それとほんとに無理はダメだよ。日向も葵もいるんだから、家事はほどほどに。酷くなってからじゃ遅いんだからね」

「………はぁい」

「その間が怖いけど、無茶したら次の検診の時に分かるからね」

「分かった」

つーくん、最近厳しいんだよな……

多分、以前あっくんとのお出かけの後に体調崩した事が、自分の責任だと思ってる気がする……

つーくんのせいじゃないのに。