今回の原因は分かりかきっている……

俺の判断ミスだ……

主治医としてお出かけの場所選びは、慎重にしなきゃいけなかったんだ。

小さい頃は避けていたらしい、動物園。

みぃも大人になってるし、何よりみぃが新の喜ぶ顔を見たいとお願いしてきたんだ。

でも、俺はそれに流されちゃダメだったんだ……

それによって誘発された、発作と発熱……

それなのにみぃは、ありがとうと伝えてきた。

辛い思いをしているのに……

とにかく今は、みぃの体調を戻すことが最優先だ。

呼吸が荒く、熱が高い事が伺えるみぃ。

辛いだろうに、文句の一つも言わないから、見てるこっちがが辛くなるんだ。




午前診が終わった頃

コンコンコン

「失礼します」

診察室に入ってきたのは、前園さんだった。

「日向先生の様子、少し見てきたのですが、ぐっすり眠っていらしたので、寝不足だったんじゃないかと思います。みぃちゃんの熱も高かったですし、きっと看病されていたんでしょうね」

「そっか……わざわざありがとう」

「あ、いえ……私も心配でしたから……」

そう呟いた前園さんは、ほんのり赤くなった。

「ふふ、前園さん。分かりやすいね」

「……へ?…え?ば、バレました?」

「今ので分かっちゃったよ」

俺の言葉を聞いたら前園さんは、カーっと顔を赤く染めた。