「葵、そろそろ時間だろ?行っといで。みぃは熱下がるまでは入院させるよ」

珍しく日向から入院の言葉。

「こんな高熱のみぃ、1人にさせる方が不安ですしね」

俺の驚いた表情を見た日向が苦笑して呟いた。

「ひな兄、司さん、みぃの事お願いします」

ぺこりと頭を下げて葵は、仕事に向かった。

きっと葵もみぃの側に居たいだろうけど、社会人としてやらなきゃいけない時もあるからな……

そして日向も…

「司さん……俺午後から仕事なんで、少し仮眠室に居ます。何かあったら連絡お願いしていいですか?」

日向は昨日あまり寝れてなかったんだろう……

「仕事までに体力戻しておけよ」

「……頑張ります」

日向の言葉に思わず苦笑いが出た。

みぃの事も心配だし、仕方ないか……

「日向先生、ちょっと心配ですね。無理しないといいですけど……」

看護師の前園さんの観察力は本当に優れている。

「前園さん、悪いけど後でちょっと見てきてやってくれる?」

「わかりました」



日向が診察室を出て少し経った頃……

「……こ、こ」

みぃが目を覚ました。

「みぃ、目が覚めた?ここは病院だよ。日向と葵が病院に連れてきたんだよ。
とりあえず、熱が下がるまでは入院しようか」

俺の言葉にみぃは小さく頷いた。