みぃは、ベッドの上でうずくまって、咳き込みに耐えていた。

「ケホケホッ、コホコホッ…」

「みぃっ、みぃっ」

みぃの側に駆け寄るとみぃが目を開けた。

「あ、おい……」

「ん?どこが辛い?」

「…………ケホ、も、おうち?」

「そうだよ。今みぃの部屋だよ」

「よ、かっ、た……」

自分が居る場所が家だとわかり、ホッとしているみぃ。


「どこが、辛い?」

「…………ちょ、と…いき、くるし……」

「それだけ?」

「ぐる、ぐる……」

「喘息とめまいか…….」

俺とみぃのやり取りを聞きながら、ひな兄は一度部屋を出た。


「………あ、おい」

「どうした?」

「あや、さんと、あっくん、には…言わ、ないで……」

「え?」

「心配、かけちゃう、から……」

部屋に戻ってきたひな兄は、なんの事か瞬時に判断したらしく……

「分かった。俺や葵からは言わないよ」

「よ、かった……」

「ひな兄っ‼︎ 」

「ただし、彩さんから聞かれたら答えるからね」

「………………うん」



2人のやり取りを見て、どこか慣れてる感があった……


「また発作起こると苦しくなるから、発作止め、打っておくね」

そう言って、ひな兄は、みぃの腕にスッと針を刺した。