新が、羊に餌をあげたいと言ったので、付き添う事にした。


「あおい‼︎ ひつじさん、たくさんたべるね」

新が驚くのも無理はない。

だって俺も羊の食欲に驚いてるから。

新があげた餌を一瞬で食べてしまう羊達。

「………おなかすいてるのかな……」

「朝、そんなに食べなかったんだよ、きっと」

「そっか‼︎ひつじさんいっぱいたべていいよ〜」

新は嬉しそうに羊たちに餌をあげていた。

「新、そろそろ戻ろうか」

俺は暫くしてから新に声をかける。

「うん‼︎ みぃもきゅうけいできたかな?」

「大丈夫だよ。みぃは休憩出来てるよ」

新が心配症なのは、かな兄に似たんだろうな……


みぃ達の所に戻って、残りの動物を見て回った。

寒くなる夕方までには帰る事にして、見れる限りの動物を見た。

「新、そろそろ寒くなってきたし、帰ろうか」

彩さんが、ペンギンの所にへばりついている新を呼んで、そろそろ帰る事にした。

「うん。ママ、みぃ、あおいきょうはつれてきてくれてありがとう。とってもたのしかった〜」

新はルンルンで、帰り道を歩いていった。

「みぃちゃん、葵くん。今日はありがとね。新凄い喜んでるわ。みんなと大好きな動物園行けて楽しかったんだと思う」

「彩さん、私も楽しかったよ。あっくんの楽しそうな姿も見れたし、一緒にお出掛け出来て良かった」

みぃは、にっこり笑っている。

みぃの姿をみて、彩さんはホッとしていた。

きっと、新のペースで歩き回る事が不安だったのかも知れない。

その不安を俺が行く事で、少しでも軽減出来ていたなら、一緒に行けて良かったかな……