目の前に広がるお料理はどれも美味しそうな物ばかり。

鯛のカルパッチョ、一口ハンバーグ、ビーフシチュー、サンドイッチ、ローストビーフ、コーンスープ、バケット

ほんと何でも出来ちゃうお兄ちゃん達だなー。

「おいしー」

あっくんはパクパク食べている。

「あっくんの食べっぷり見てると気持ちいいね」

「そうだね。これだけ食べてくれると作りがいがありそう」

「ふふ。好き嫌いもあまりないかしらね」

「みぃちゃん、新くん見てても減らないよ?」

「うん」

そう言われてもなかなか進まない。

「みぃ?ぼくと、いっしょにたべよう」

あっくんに、にっこり笑ってそう言われると食べない訳にはいかない。

「……がんばるね」





「新くん、みぃちゃんの食欲を出させるなんて凄いです」

「最近、食欲落ちてるの?」

「極端ではないんですけどね。少しいつもより減ってます」

由奈さんと彩さんのお喋りを聞きながら、あっくんに見守られると何だか頑張れちゃう気がする。

「みぃちゃん」

「はい」

突然彩さんに話しかけられて驚く。

「この子が生まれる時は暫く新の事、預かってもらえないかしら?」

「え?」

「新はみんなの事大好きだし、お泊りも平気だと思うの。みぃちゃんは新がいると頑張ろうって気持ちになれるでしょ?どうかしら?」

彩さんには私の気持ちバレていた。

「由奈さんは?」

「私は大歓迎よ」

そう言ってにっこり笑う由奈さん。

「私もあっくんが居てくれるのは嬉しい」

「みぃっっ!」

私の言葉を聞いたあっくんは私に抱きついてきた。