「ええ、そうよ。今、由奈と一緒に暮らしている人達と会って、お話がしたかったの」

「俺は由奈さんやひな兄と一緒に暮らせて安心感をもらってます。ほんと由奈さんの存在は大きいです」

「私なんて、由奈さんにも迷惑掛けてる存在だから…」

「あら、由奈は今の生活がすごく楽しいっていつも楽しそうに話してくれているわよ」

「ほんとですか?由奈さんがそう言ってくれているなら良かったです」

みぃはハニカミながら答えた。

「これからも由奈の事よろしくね」

由奈さんのお母さんの言葉は俺たちの存在を認めてくれている様で温かかった。

「こちらこそです」

俺の言葉を聞いて二人は戻っていった。


「優しそうなお二人だったね」

みぃの言葉に頷く。

「そうだね。由奈さんが優しいのも頷けるよね」

ひな兄は素敵な人を選んだなって改めて思う。



暫くすると

「では、ここで新郎の日向さんも一度中座致します」

司会の人の声が聞こえた。

「日向さんのエスコートには妹の美晴さんお願いします」






「え?」


ビックリしているみぃ。


「みぃ」

「え?葵、私呼ばれた?気のせい?」

状況が掴めず混乱している様だ。

「みぃが呼ばれたんだよ。ひな兄の所にいっておいで?」

「……うん」

不安そうなみぃは、ゆっくりと席から立ち上がった。

「こちらへどうぞ」

会場のスタッフに連れられてひな兄の元へ行った。

 
ひな兄の所へ行くと安心した様な表情になって、二人で腕を組みながら、笑顔で中座した。



ひな兄と由奈さんのサプライズ、みぃには大成功だったみたいだ。