挙式は滞りなく終わり、ひな兄と由奈さんは終始とっても幸せそうだった。

みぃをチラッと見ると、目に涙を溜めてウルウルしてるのが分かった。

自分の兄妹が結婚する時ってどんな感じなんだろう……

全然想像つかないや…

俺の兄貴はまだ結婚する気配はないけど、いつか、する時が来るんだろうな……

俺と兄貴は男兄弟だし、みぃの兄妹みたいにめちゃくちゃ大事にされたりした事はない。

年も離れてるから、仲がいいというか、いつも困ったり悩んだりしてる時に助言してくれたりする大人な存在。

だけどやっぱり結婚となると寂しいのかな…

その時にならないと自分の気持ちも分からない。



みぃはどちらかと言うと兄達が結婚する事を喜んでる気がするんだけどな……

自分以外に大切に思う人が出来て良かったとかね。

まぁ、ひな兄もかな兄も結婚したからって、みぃの事蔑ろにはしないだろうけど。

そんな事を思いながらみぃを見つめていると、

「由奈さんもひな兄も幸せそうだったね」

と笑顔のみぃ。

「そうだね。由奈さんの笑顔が輝いていたね」

そんな話をしながら待合室へ向かう。

「みぃっ!!あおいっ!!」

俺達の姿を見て新が駆け寄ってきた。

「あっくん、どうしたの?」

「ひぃかっこよかったね。ぼくもおとなになったら、かっこよくなれるかな」

「あっくんなら大丈夫。絶対格好良くなれるよ。ひな兄みたいに素敵な女の子見つけるんだよ」

みぃが笑顔で話すと

「えー。ぼくはみぃとがいいな。みぃとけっこんしたい」

まさかの新からの宣戦布告だった。

「新。新が結婚出来るのは18歳にならないと出来ないんだよ。後13回お誕生日迎えないとね」

「えー。そうなの?早く18歳になりたいなー」

新の純粋な言葉は可愛いけど、ここは男として言っておきたい。