空気が少しずつ暖かくなってきた頃。

幸せな時間を過ごさせてもらった。




そう、ひな兄と由奈さんの結婚式に参加したんだ。






結婚式から遡ること半年ほど前の夏の暑さも落ち着いた来た頃。

4人で食卓を囲んでいる時に二人から話してもらったの。

「美晴、葵」
 
ひな兄の問いかけに二人で答える。

「「なに?」」

「来年の春頃なんだけどね、ちょっと予定を空けておいて欲しい日があって」

その言葉を聞いて、私はピンときてしまった。

もう、嬉しくて嬉しくて仕方ない。

「ひな兄、由奈さんおめでとう‼」

「え?みぃ。もう分かったの?」

「ふふ。多分そうだと思う」

「みぃちゃん、勘が良すぎるわね」

由奈さんは苦笑している。

「俺たち結婚しようと思ってて」

ひな兄の言葉に思わずニッコリ。

「え……ひな兄と由奈さんが結婚⁉」

葵は驚いている。

「みぃちゃんにも驚いてい欲しかったなー」

由奈さんは少し拗ねている。

「由奈さん、ごめんね。何だか嬉しい想像しか出来なくて」

「でも、みぃちゃんに喜んで貰いたかったから嬉しい。これからも仲良くしてね」

「由奈さん、それは私のセリフ。こんな迷惑ばっかり掛ける大変な妹でごめんね」

思わず出た言葉。

だけど、本音だったりする。

「みぃ、自分の事を卑下しないで」

それを見逃してくれない葵。