みぃの生理痛受診の次の日。

俺は司さんと守山先生に呼び出された。

コンコンコン。

「失礼します」

「待ってたよ葵」

「みぃの事ですか?」

「あー、それもあるけど、みぃと葵の事をね」

まさかの言葉に驚く。

「っっ‼ 昨日の事は忘れてくださいよー。みぃ自身は気付いていなかったし」

「昨日初めて二人を見て、穏やかな空気の二人だなーと思ってたんだけど、まさかプラトニックな関係だったとは…」

守山先生が呟く。

「プラトニックな関係ではないですよ。相手は女性としては魅力的なみぃだし、俺もそこまで我慢出来る男じゃないです。ただ……」

「ただ?」

「みぃの身体に負担は掛けたくないので、頻度は少ないとは思います……恋愛に関しては鈍感なみぃなので、気づかなかったんだと思います」

「なるほどね。みぃちゃんの体調を考えてたらそんなに手は出せなかったって事だね」

「そうですね。実際生理痛で苦しんでるみぃを見るとと色々考えちゃいますね」

「でもいつかは結婚とかも考えてるだろ?」

司さんの言葉に頷いたものの、

「そうですね。でもまだ、俺は職場で半人前だし、みぃに苦労は掛けたくないんで、当分はこのままですね。みぃも不満には思ってないと思います。それにかな兄もひな兄も、みぃが辛い思いするのは好まないだろうし、今はそれでいいんです」

「俺と司はてっきりプラトニックな関係なんだと思ったから、つい呼び出しちゃったんだ。谷口が色々考えてるって分かったし、司、良かったな」

「そうだな、また何かあれば、俺でも祐樹でも頼れよ」

「ありがとうございます」

ありがたい言葉をもらった。