「うちの親戚ってどうしても、こんな感じになるんだよね…」

俺の表情を見て、かな兄が苦笑している。

「それだけ家族の事を大切に思っているんだよね」

親戚の人からは悪意の視線は感じられない代わりに、みぃの事を大切に出来るのかどうかを見られている感じがする。

立場が違ってもみぃが大切なのはみんな変わらないんだ。




「葵ー、こっちにおいで。みんなが葵と話たいって」

みぃの叔父さんがニコニコ笑いながら呼んでくれた。

俺は中原さんに断りを入れてから、みぃの叔父さんの側に行った。


「葵くん。これからもみぃちゃんのことよろしく頼むよ」

「え?あ…はいっ‼」

一人のおじさんの言葉をきっかけにして、色々な方から、みぃを頼むと言われた。

それからは、俺も強制的に合流して宴会に参加した。

みぃの親戚の人達は豪快だった。

殆んど初対面の方が多かったけど、温かく入れてくれてほんと良かった。


「葵ー」

ひな兄が、手招きして俺を呼んだ。

俺は隣に居た人に断りを入れて席を離れた。

「どうしたの?」

「みぃ、眠っちゃってさ」

そう言うひな兄の視線の先には隅っこで丸くなっているみぃがいた。

「部屋連れていっていい?」


「もちろん。そのつもりで呼んだんだよ」


ひな兄の言葉を聞いて、俺はそっとみぃを抱き上げてリビングから出るために移動した。













「あら、葵くんみぃちゃんのナイトみたいね」

「でしょ。みぃちゃんの隣は葵くんで決まりなのよ」

おばさんが親戚の人にそんな事を言ってるなんて知らなかった。