「そうだ‼ みぃちゃん、ママと一緒にお料理しない?」

おばさんの提案に目を輝かせたみぃ。

「するっ‼。ママとお料理するの初めてだもん」

「ふふ。そうね、みぃちゃんにもママのお料理覚えて欲しいし、ここにいる間は一緒に作りましょ」

おばさんの言葉に嬉しそうに頷いたみぃ。

二人はキッチンへ向かっていった。


二人の後ろ姿を見つめながらおじさんは話始めた。

「彼方と日向に料理を教えたのは美緒なんだ。『家にいる時間が少ないから少しでも多く私の味を覚えてほしい』ってね。彼方も日向も器用だからすぐに覚えて、みぃが、赤ちゃんの頃はよく3人で色々作っていたな………今では美緒もお気に入りなんだよ。二人の料理は」

「俺もかな兄とひな兄の料理好きです。もちろんみぃの料理も」

俺がそう言うと、優しく微笑んだおじさん。

「美緒が聞いたら喜ぶよ。俺と一緒に居ることで、子どもと一緒に居られない時間を作ってしまっているからね………」

「おじさん………俺も今日初めて食べるし、今日のおばさんのご飯、楽しみです」

「そうか、葵くんは初めてか」

「はい。初めてだと思います」